チョウ部会

希少なチョウの調査・保全しています。

クロツバメシジミ
クロツバメシジミ

・クロツバメシジミ(食草:ツメレンゲ) 保存活動経過

 

 1980年頃に地域に2ヶ所あったクロツバメシジミの繁殖地(A・B)は、2024年現在、食草であるツメレンゲは数本残るものの、クロツバメシジミは確認できなくなっている。


 2005年から、ツメレンゲの種をC地点に撒き始めた。なかなか生えてこなかったが、2010年には群落になり、2015年にクロツバメシジミ3匹を確認、毎年増えて大生息地になった。

 

 2010年には、D地点にもツメレンゲを発見、2015年にはクロツバメシジミも確認できた。

 

 しかしC・Dでは、2020年頃からツメレンゲの減少が目立ってきている。クロツバメシジミは10匹程度は確認できている。

2023年ツメレンゲ・クロツバメシジミ
2023年ツメレンゲ・クロツバメシジミ

 2015年からツメレンゲの種まきを開始した場所(E・F)は、2021年には、ツメレンゲの花穂がEは50本、Fは80本となった。

 

 Fには、2022年からクロツバメシジミが数匹確認できている。

ミヤマシジミ
ミヤマシジミ

・ミヤマシジミ(食草:コマツナギ)

 

 ミヤマシジミは、2018年まで2ヶ所で確認されていたが、2ヶ所ともその秋の草刈りで、食草であるコマツナギが刈られてしまった。

 翌年の2019年から、ミヤマシジミは確認できていない。

 

 地域にはコマツナギの群落が5ヶ所残されているのに、ミヤマシジミはこの2ヶ所だけに細々といたのだが、食草が根元から刈られたことで絶滅してしまったと思われる。

 

 消毒等に弱いため、近くのリンゴ園の消毒の影響などで元々少ない所に、採集や食草伐採が続いた結果だと思われる。